今週のお題「元気の秘訣」
よく「体に悪いものほど美味しい」なんて言うが、体に良いものが美味しくないわけではない。
数学の必要十分条件の問題なので、ここテストに出ますよ。
とおるです。
前々から書いている通り、私は潰瘍性大腸炎だ。
潰瘍性大腸炎は簡単に言うと、大腸が炎症を起こして、下痢や下血を起こす病気である。
完治する方法がまだ見つかっておらず、一度かかると一生付き合わなくてはいけない。そのため国から難病指定されており、保証などもされている。
全世代でかかる可能性がある病気ですが、主に20代くらいの人がかかりやすいらしい。
因みに一番有名な罹患者だと、安倍総理ですね。第1次安倍政権も安倍さんの体調不良で辞めることになったし。
一生治らないとは言ったものの、365日間ずっと下痢や下血になっているわけではなく、体調が良い時期(寛解期)と悪い時期(再燃期)があり、治療方針も体調の良い時期をなるべく伸ばしていきましょうという方向になる。
体調の良い時期は普通の生活が送れるし、食事の制限なども無い。しかしそれに甘えて不摂生を繰り返し、大腸に負担をかけていると再燃してしまうわけだ。
体調が悪い時期は基本的に食事制限などをして、大腸への負担を減らしながら、炎症が落ち着くようにしていく。腸の刺激にならない物を食べたり、あるいは絶食したりする。
じゃあ体調が悪い時期(再燃期)に何を食べれば良いのか。
死にかけた時期
私が潰瘍性大腸炎と診断されたのは2018年の12月である。
その時は腹痛や下血などはあったものの、何とか日常生活を送ることはできていた。
次に再燃したのは2019年の3月だ。
年度末の忙しさもあり、体調が良くないなと思いつつ、仕事をがりがりと進めていた。
そのうち、いよいよ体調を戻せなくなり、そのまま再燃してしまった。
最初のうちは割と楽観視していた。前回もそうだったので、2週間も食事制限していれば落ち着いてくるだろうと。
ところが、何日経っても落ち着いてこない。それどころかどんどん酷くなっていく。
3月末には病院に何回も行き、飲み薬だけだったのが、注腸薬も出されるようになった。
いよいよ体調が酷くなると、大腸はほぼ機能していないに等しい状態になった。
むしろ炎症を起こしているので、小腸から大腸へ食べたものが移動すると痛みを感じる。
食事を摂ってから6~7時間で大腸へ到達し、すぐに排出してしまうので、夕飯を食べると夜中に痛みで起きてしまい、そのまま20分近くトイレにこもるようになった。
そんな状態なので、食事を摂るのが怖くなり、食欲も無くなっていった。
食べる量が減った上に、栄養が上手く摂れないで4月の頭には風邪になった。食べられないから体重はどんどん落ち、2週間で7~8kg程度体重が減った。
この頃も病院へ相談に行っていたが、お医者さんからは「これ以上、数値が悪くなるようだったら、入院だからね」と言われていた。4月の最初にマジかよ.…
2019年の4月言えば、10連休が待っていたので、何とか身体をもたせて、10連休で治そうと思っていた。
運命の出会い
潰瘍性大腸炎は免疫疾患の一種なので、免疫が落ちている状態はどう考えても良くない。免疫を上げるには良い睡眠、栄養のある食事が必要だが、俺はどちらも足りていない。栄養は摂りたいが、大腸で上手く吸収されない。
むしろ固形物は痛みの元なので、食事を摂るのは怖い。この時私の大腸では、おかゆですら固形物判定されていた。もはや食べられるものが殆どない。
そんな折にコンビニに立ち寄った時に、ふとあるモノが目に入った。
野菜ジュースだ。
野菜ジュースと言えば、お手軽に栄養が摂取できることを謳った飲み物だ。
野菜ジュースの効果は疑問視していたが、この際刺激を与えずに栄養が摂れるなら何でも良かった。
「1日分の野菜」を飲んでみると、みるみる体に元気が湧いてきた。
もちろんすぐに全快になったわけではないが、その時の俺はポケモンで言うなら体力ゲージがずっと赤の状態の人間だったので、それが黄色くらいにまで上がった。
あんなに分かりやすく体調が回復したのは、人生で初めてだ。
10連休に入る少し前に野菜ジュースと出会い、毎日飲むことで10連休まで何とか体調をもたすことができだ。
因みに10連休に入ったら、結局ステロイド薬を処方され、それ以降はすぐに回復した。
そんな経験があり、体調が回復してからも毎日野菜ジュースを飲むことにした。
色々な野菜ジュースを飲んだが、結局「1日分の野菜」(伊藤園)に落ち着いた。
野菜ジュースと言うと、好き嫌いが分かれるように思われるが、飲み慣れていないだけだと思う。
私もこの時まで野菜ジュースは敬遠していたが、飲んでみて分かったのが、
3本飲んだら、飲み慣れて、
5本飲んだら、美味しくなり
10本飲んだら、自然に飲めるようになる。
しかもスタンダードサイズが200mLの紙パックなので、お手軽に買って飲み切ることができるので、ひょいひょい買うようになってしまった。
なんなら「1日分の野菜」を1日に2本飲むときもあった。
そんな日々を送りつつ、ある日もまた「1日分の野菜」を求めてコンビニに入った時であった。
いつもの棚で「1日分の野菜」に手を伸ばした時に、ふと隣を見ると
「1日分の野菜(栄養強化型)」というのがあるではないか。
は????普通でさえ栄養が摂れるのに、さらに栄養強化だと???
もはや薬と言っても過言ではないのでは????
栄養強化型なので値段も少し高く、通常の「1日分の野菜」が100円 に対して、栄養強化型は120円である。これは期待ができる。
兎にも角にも、すぐに買って飲んでみることに。
…普通に美味しい。通常版よりちょっと味が濃くなっている。流石、強化されているだけある。
とはいえ、栄養強化なので問題は味ではなく、成分である。
記載によると、通常版より特に食物繊維が7g、鉄分が1.5mg多いようだ。
重要なのは食物繊維7gという量である。
食物繊維とお腹
潰瘍性大腸炎の人は食物繊維を避けるべきという説明がよくされている。
個人的には半分は正解で半分は不正解ではないかと思っている。
食物繊維はお腹に刺激を与えるので、潰瘍性大腸炎の人は避けたほうが良いというが、再燃期にはその通りだろう。不溶性食物繊維は溶けないでゴロゴロとしているので、腸に刺激を与え、炎症を促すかもしれない。
しかし寛解期であれば話は別だ。個人的には、腸内環境をしっかり整えれば、炎症は起こりにくくなるはずと考えている。そのためには食物繊維が必須になる。
食物繊維と言っても実は2種類ある。不溶性食物繊維と水溶性食物繊維である。両者の役割は異なるが、まぁ腸内環境を良くすることには変わりない。この不溶性と水溶性は2:1のバランスで摂ると良いらしい。
そして厚生労働省によると、日本人の食事摂取基準(2015年版)では食物繊維の目標量は18~69歳では1日あたり男性20g以上、女性18g以上とされている。
1日に不溶性食物繊維と水溶性食物繊維を14g:7g程度摂ると良いわけだ。
「1日分の野菜(栄養強化型)」は、ジュースである。食物繊維が含まれているならば、それは水溶性のはず。
下のインタビューでも、そう話している。
toyokeizai.net
すなわち「1日分の野菜(栄養強化型)」は、1本で水溶性食物繊維の1日の目標摂取量を摂れるのだ!
嘘が無いとは言え、マジでこれだけで栄養摂取ができるなら、狂ってるとしか言いようがない。
サプリメントとか、数千円で栄養補助とか言ってて恥ずかしくないの?
120円で1日分の特定の栄養が完璧に摂取できるんだよ???
強化の先へ
そうは言っても効果はあるのかと疑いたくもなるが、実際に飲んでみると分かる。
翌日の便通がマジで良い。なんなら良すぎて、少し柔らかめで出ることさえある。
世の中には便秘で悩んでいる人も多いらしい。すぐ飲んで。マジで出るから。下剤でも仕込んでるんじゃないかと思うくらい出る。
潰瘍性大腸炎と言っても、刺激を受ける食べ物は人によって異なる。だからこれが当てはまるかは分からない。
でも個人的には「1日分の野菜(栄養強化型)」は大正解である。
世の中の潰瘍性大腸炎の人が少しでも良くなるように、みんなも試してみてくれ。
因みに「1日分の野菜」(通常版)は、スーパーでも売っているが、栄養強化版はコンビニ限定品らしい。
俺はファミマで見つけたので、近くのコンビニを回って探してみてね。