【読書記録】これを読まなかったら人生の3割くらい損していた【深夜高速バスに100回ぐらい乗ってわかったこと】

本「深夜高速バスに100回ぐらい乗ってわかったこと」 

深夜高速バスに100回ぐらい乗ってわかったこと

深夜高速バスに100回ぐらい乗ってわかったこと

  • 作者:スズキ ナオ
  • 出版社/メーカー: スタンド・ブックス
  • 発売日: 2019/11/01
  • メディア: 単行本
 

 概要

  • スズキナオ 著
  • 2019年11月1日 発行
  • スタンド・ブック 出版

 

どんな本

フリーライターのスズキナオ氏が自身の体験や知見について綴った本。

題名からも分かるように、戦場など激しい場所の取材ではなく、町の居酒屋など穏やかな日常の一端を切り取ったもの。世の中のちょっとした不思議や面白さに目を向けている。表題の「深夜高速バスに100回ぐらい乗ってわかったこと」や「「唐揚げ何個食べた?」レべル飲み代を厳密に割勘する飲み会はどうか」など、とにかくゆるーい内容。みんなで読めば、明日から世界が平和になる。

 

帯では

とにかく、これめっちゃいいので、みんなに読んでほしい。これが生活史だ。

とか

検索して分かった気になっていたけど、この世はこんなにいろいろだ。

と謳われているが、まさしくこの通り。この面白さは読んだ方が良い。

 

本としてはやや分厚く思えるが、短い内容がたくさん詰まっているので、ちょこちょこと読むことができる。

 

どんな人が読むと良いか

  • 忙しい現代人
  • 実利や効率を追い求める人
  • スマートフォン食べログとか調べる人
  • こたつに入ってだらっとするのが好きな人

とにかく全編通してゆるっとした雰囲気がある。この本を読んで、自分はなんてせかせかと生きていたのだろうと反省をした。忙しい現代人はこれを読んで、心のゆとりを思い出してほしい。

そんな内容なので実利的な側面はほぼ無い。むしろ無駄に無駄を重ねているような内容だ。実利や効率を追い求めると、無駄なものはどんどん切り捨ててしまいがちになる。この本は人として生きていくのに忘れてはいけない部分、「人の営み」を思い出させてくれる。

なので炬燵でダラダラするのが好きな人とは波長が合うはず。

 

解説と感想

当たり前過ぎてみんなが素通りしていくものや、忘れられたようにひっそりとあるもの、いつも一緒にいてくれる友人とか田舎の親戚とか、そういうところにずっと目を向けたがっているんだなとわかり、なるほどと思った。

この一文に全てが詰まっている。

強い刺激が多い現代で、こういうゆるさを忘れていた。情報があふれているけど、本当に大切なことは自分でぶらぶら歩いたり、体験したりしないと分からないのだろう。そんなことを思い出させてくれる。

 

普段せかせか仕事に追われているせいか、周りの人というものに関心が薄くなっている。当たり前だけど、周りの人にも周りの人の生活がある。なんだかゲームキャラクターのNPCのような存在になっているが、そんなことはない。「チャンスがなければ降りないかもしれない駅で降りてみる」とかを読んでみると、「自分とはまるで関係ないけど、ここで生活している人がいるんだよな」と思える。

 

 

日常生活の楽しみ方を忘れて人はぜひ読んで、人としての営みを思い出してほしい。とりあえず俺はフェリーに乗ってだらだらと旅に行くか、チェアリングをするかを考えている。

 

総評

 感想が上手く書けなかったが、ここ最近で一番のおすすめの本。どんな人が読んでも楽しめるし、ぜひ読んでみてほしい。

著者のスズキナオ氏はWEBサイト「デイリーポータルZ」で執筆もしているので、そちらを試しに読んでみると雰囲気がつかめる。

現代人はとにかく読もう。

【読書記録】これでいいのか 東京都町田市

 

地域批評シリーズ35 これでいいのか東京都町田市

地域批評シリーズ35 これでいいのか東京都町田市

 

 概要

 

どんな本か

地域批評シリーズの35番目。

町田市の現在の様子について紹介・解説をしている。

 

町田市の地域的な特徴や歴史、開発の経緯などが詳しく書かれており、体感でしか分からなかった発展の事情などを知ることができる。その地域に住んでいても分からないことは多いので、結構興味深い内容が分かる。

「町田市」と言っているが、発展を説明する関係上、相模原やら海老名やら周囲の地域についても触れている。

俺は「これでいいのか」シリーズの相模原も持っているが、『ケンミンショー』と同じで地域の「あるある」を楽しむことができる。

 

書き方も話し言葉のように書かれていて固い書き方ではないので、漫画を読むようにさらさらと読むことができる。

新書もそうだが、個人的にはこういう本は活字の漫画だと思って読んでいる。

 

どんな人が読むと良いか

  • 町田市に住んだことがある人
  • 「町田圏(武相圏)」に住んだことがある人
  • 町田の治安が悪いと思っている人
  • 町田を神奈川とディスる
  • 東急に全幅の信頼を置いている人

基本的に町田市の解説本なので、地域のことに詳しい人でないと楽しさを十分に味わうことができない。「へぇ~、町田ってそんなところなんだねぇ~」と知りたい人も楽しむことはできるが、このシリーズは地域のあるあるとか「分かる~」を楽しむ側面が強いので、読むなら自分の地域の本が良い。

町田圏に住んでいる人とはざっくり言うと、「休日にちょっとお買い物しようと思う時に町田駅を選ぶ人」のこと。今、画面の前で「あ、私だ」と思った人は、多分この本を楽しめる。

 

「町田って治安悪いんだろw」「町田?あぁ神奈川県だろw?」と町田について適当な知識で煽っていた人も、この本を読んで町田についてちゃんと知ってほしい。

因みに結論から言うと、町田の治安は悪い。

 

感想

町田についてはよく知っている人間なので、読むたびに「わかるわー」という気持ちが出てくる。

大体イメージ通りで話が進んでいくのだが、団地や病院事情など意外と知らないことも多く出てきた。

というか、そこまでの地域事情はそこに住んでいないと流石に分からんよね。

 

一番納得感が強かったのは、風俗街についての歴史。

昔の町田にはいかがわしい店がすごく多いイメージだったんだが、俺が中学生くらいの時にパタッとそういう店が無くなったし、一気に治安が良くなった。

ピンクな看板が無くなったし、明らかに薬とか売ってるだろうという黒人も見なくなった。

なので町田も治安が良くなったなと思っていたが、ホテルの前には女の人が立っている。

 

本でも取り上げられているのだが、2004~2005年くらいに町田あたりの違法営業している風俗店が一斉検挙にあった。で、その後は立ちんぼが増えたと。

俺はまさに本に書かれている内容のことを目の当たりにしてきたわけだ。

ここまでくると、最早思い出を書いてもらっている気分になる。

 

町田は治安が悪いって話だが、本によると、歌舞伎町2丁目と同じレベルで治安が悪いらしい。

率直にやばいな。

以前、授業で「地域を良くするにはどうしたらいいか」という調べ学習で、ある子が町田駅前の交通事故件数が減っていることに気が付いたんだよね。なので「町田駅前は何か対策しているのかもねー、調べてごらん」と促してみた。

調べた結果、町田駅前は相模原市との境になるわけだが、事故がよく起きるポイントの警察の管轄が町田から相模原になっていただけだった。町田、頑張れよ。

 

あと町田と言えば南町田も当然含まれるが、南町田グランベリーパークがとうとう開かれたわけだ。

あれは東急の都市開発の一環らしい。分かってたけど。

とはいえ、町田市の協力も得ないとできないから、一応共同での都市開発になるらしいけど、歴史を振り返っても町田市は都市計画が下手だからなぁ。

東急のおかげで、町田の南の方は異文化になっているわけだ。

 

最近の町田の事情で外せないのが、橋本のリニア誘致について。

橋本に来るから町田はどうなるかなーという内容は結構多く書いてあった。

橋本のあたりは、橋本が発展してきたこともあり、町田圏から少し離れているところが出ている。

相模原市が橋本を重点化するのは分かっているが、橋本独自を発展させるのか、相模大野ー町田ー橋本とラインを繋いで発展させるのかはちょっと読めないな。

でも相模原市も都市計画は上手くないので、そんなラインを組んで発展なんてのはできるかな…?

これは数年後にどうなるかお楽しみだね。

 

総評

町田圏に住んでいる人なら、読んでおいて損は無い。

多少分厚いが、書きぶりが柔らかいのですぐに読み終わることができる。

自分が興味の無い地域のところは飛ばせばいいし、あっという間に読める。

なんなら買って、そのままカフェで読み切れるかも。

そして町田はこれからどうなるのか。乞うご期待。

【読書記録】人生は謎だらけだ【5分間リアル脱出ゲーム 人生】

概要

5分間リアル脱出ゲーム人生

5分間リアル脱出ゲーム人生

  • 作者:SCRAP
  • 出版社/メーカー: SCRAP出版
  • 発売日: 2019/12/25
  • メディア: 単行本(ソフトカバー)
 
  • スクラップ出版
  • 1760円(1600円+税)
  • 2019年12月25日初版

どんな本か

謎解き・脱出ゲームのイベントを企画するSCRAP社が出している脱出ゲームの本。

5分間で溶ける脱出ゲームが10本収録されている。10本解くと、最終問題に挑戦することができる。

 

えっちらおっちら謎解きを楽しむことができる。

ちなみに「5分間リアル脱出ゲーム」はシリーズ本で、無印、R(リターンズ)が発表されていて、この「人生」は3作目。

 

本に書き込まないと謎が解けないので一人プレイ用。本の大きさ的には、2人まではギリギリいけると思うが、それ以上はおすすめしない。

どんな人が読むといいか

  • 謎解きが好きな人
  • よく脱出失敗する人
  • 謎解き、脱出ゲームに行ってみたいけど行けていない人(初心者)

「5分間」と銘打っているが、別に5分で解かなくてはいけないわけではない。通常の脱出ゲームと違って、時間切れのゲームオーバーが無いので、安心してできる。

公演に行くと、最後の謎で止まってしまい脱出失敗というパターンが多いので、最後までじっくり取り組めるのが嬉しい。

途中で詰まってしまっても、後ろのページにヒント・解答が載っているので、それを見て進めることもできる。初心者でも安心。

 

あと誘われるので脱出ゲームにはちょくちょく行くし、脱出も好きなんだが、自分だけではあまり行かないんだよね。(コミュ障)

なので本だと1人で楽しめるから良い。

 

感想 

「5分間」シリーズは3冊目だけど、どれも5分間で解き終わったためしがない。頑張れば解ききれそうなものもあるが、明らかに5分間だと情報処理が追い付かないものもある。なので”5分間”はあまり気にしなくても良いと思う。

 

でも10分間くらいで解くことができる。もちろん詰まるところもあるけど、すごく難しいわけではない。ライトな謎解き好きな層には、とてもおすすめできる。ガチな人には少し物足りない謎かもしれない。

でも面白くてすぐに全部解いちゃうんだよね。

 

脱出ゲームの鉄板みたいな問題も出してくれているので、超初心者だけど「脱出ゲーム行ってみたいな」と思っている人には練習代わりに丁度いい。3冊もあるし。

 

ただ最終問題は結構難しかった。多分、5分で解くのは無理だろう。もし制限時間があったら相当焦る。これはじっくりできる本の良さが出た。ガチな人には物足りないと言ったが、最終問題はガチ層もご満悦。

 

1冊目が無印で2冊目がリターンズ。今回は副題が「人生」だったので、なんのこっちゃと思ったが、解いていくと意味が分かってくる。

前の2冊に対してコンセプトがはっきりしたので、最終問題がより意味のあるものになっている。なので本全体としてのクオリティが今までより高い。なるほど、人生なり。

 

3冊目の今回はコンセプト重視できたので、4冊目も出るとしたら、よりコンセプトがしっかりした内容になるだろう。

10本の単発の謎解きというより、小問が10本からの大問という内容になっていくのではないか。期待しちゃうね。

 

初版は問題にミスがあったようで、訂正用紙が入っていた。問題に大きくかかわる部分なので、大丈夫かなとも思ったが、SCRAP初版にはちょくちょくあるらしい。校閲頑張ろう!

個人的にも1問だけ、「えー、これだとこの情報は読み取れないけどなー」と言いたくなる部分があったので、第2版では修正されるかな?

 

総評

最後に文句も言ったが、4冊目が出たら買う。

謎解きに興味があるならおすすめできる本。

 

2020.2.24更新

謎解きが好きな人って、こういうのも好きじゃない?

tohruyoshino.hatenablog.com

 

『INPUT大全』1

INPUT大全を読んだので、とりあえずOUTPUTしていく。

 

気になっていた

そもそもこの本は『OUTPUT大全』という本の続編として出ている。

書店で見かけてから、ちょっと気になっていたが、その時は必要性を感じなかったので、買わなかった。

 

が、ここ最近になり今回の『INPUT大全』が出ていたので、流石にちょっと読んでみようかなという気になった。

 

良いINPUTはOUTPUTから

この本によれば効率的なINPUTをするには、逆説的であるが、OUTPUTすると良いらしい。

OUTPUTを前提にINPUTをすると、観点が絞られるし、この本で言うところの「ザル読み」をしなくて済む。

 

なので、俺もこの本に倣って、このようにOUTPUTしながら本を読んているわけだ。

 

確かにこの説明には納得できることが多い。

授業とかはOUTPUTする気が少ないからダラダラとしてしまうわけだ。

最初から「後でまとめを書いてもらうよ」と言っておくだけで随分違うよな。

 

ラーニングピラミッドでも一番上は教えるだからなー。

自分で再生するっていうのが大事なんだな。

チャプター2にもあったが、感想を言う前提で読むというのも大切だと。

 

いかにして本を「読む」か

多読より深読が大切らしい。

深読で思い出すのが、「おすすめの本を5冊聞けば、大体その人が分かる」という話だ。

 

俺自身は割と読書をする方だが、この質問にはドキッとした覚えがある。

というのも、この質問を見た時にはっきりと答えられる本が無かったからだ。

つまり俺が今までいかに「ザル読み」していたかということである。

 

じゃあその後、結局おすすめの本を見付けられたかと言えば、本棚の前に行けば答えられるけど、すぐには答えられないという中途半端な感じだ。

楽しむために読んでいる側面も強いからという言い訳もありつつ、少し反省。

 

 

ビジネス書に関してはもう少しアウトプットするつもりで読んだ方が良さそうだ。

 

この章で興味深かったのは電子書籍の扱いだ。

著者は漫画とか小説、法令、辞典のようなものは電子書籍の方が向いていると書いている。

確かに俺も漫画は大量にあるが、PCで読むことが多いので、何とかできないか考えている。

 

こうなったら自分でアプリを作ったほうがいいのか…?

 

話の聞き方

3章では話の聞き方に言及している。

 

本を読んでも話を聞いてもインプット情報は変わらない。

そういう意味では、本の方が情報がまとまっていそうな感じもする。

が、話を聞くというのは非言語的な要素も絡んでくるため、効率的にインプットできるらしい。

 

・最前列で聞く

・前を向いて聞く

・メモをとって聞く

・質問を前提に聞く

 

どれもすぐに実践できそうなので、今度の講演からは意識をしてみようと思う。

 

あと音楽を聴きながら学習や記憶というのは非効率らしい。

これは体感的に分かる。受験生の時には無音で勉強するのが一番捗った。

 

だけど勉強前とかに気持ちを整えるために音楽を聴くのは効果的らしい。

ウォークマンを最近殆ど使っていないので、もう一度使う機会がきたか?