昔、ベテランの先生から教えられたのが、保護者は学校に何を求めているかだ。
私は保護者対応が苦手だ。いや、得意な人なんかいるのだろうか。保護者対応についての教育書が書かれるくらいだから、やはりみんな苦労しているところなのだろう。
巷ではモンスターペアレントという言葉が普及し、変な要求をしてくる親がいることは知られている。そうなるとガーガー言ってくる保護者をモンスター扱いするような風潮になってしまったが、学校内部の研修ではそういう話は出てこない。
むしろ研修では、保護者をモンスター化させるのは教員の対応のマズさからきていると説明されることが多い。
これは事例などを見ていても納得できるところはあるし、おそらく教員の世界に限ったことではないだろう。
正当な苦情を入れたときに向こうの対応が悪ければさらなる不信感を募らせるのは自然なことだ。
では保護者のニーズは何かと言えば、先のベテランの先生に教えられたのは以下の2つだ。
1つ目が子供が楽しく学校に通っていること。
2つ目が子供の学力が上がっていること。
以上の2点が守られているうちは、保護者は学校に文句を言わないと教えられた。
これを聞いたときは本当にそれだけなのだろうかと思いもしたが、今ではこの考えに大いに納得している。
まず1つ目の子供が学校に楽しく通えているかだが、これは考える余地はない。
親ならば子供の幸せを願うもので、それが満たされていないならば学校に不信感を抱く。ごく自然だ。 子供が楽しそうにしていれば安心できるだろう。
2つ目の学力だが、結局どんな人でも「学校は勉強するところ」と考えている。そして勉強の出来不出来が今後の人生に大きな影響を及ぼすことを、身を以って知っている。
学校の勉強なんかできなくても大丈夫と言う人もいるだろうし、それはある程度は正しいのだが、じゃあよく出来るのと出来ないのと選べるとしたらどちらにしますかと聞かれれば、おおよそ出来るを選ぶだろう。
結局、学校の勉強は大切だし出来た方が良い。
となれば、親が学校にそれを望むのもごく自然だ。
となると上記の2点を守れていれば殆どの親のニーズは満たすことができる。
「友達がたくさんいるかどうか」など、個別に心配ポイントはあるかもしれないが、上記が守れていれば大きなトラブルにはならない。
そうなると子供の学力を上げるのも結構大切になるわけで、私の場合そちらが苦慮しているのだが、それはまた別の時に書こう。
今日はこれくらいで。