不適切な使い方とは何だろう

子供が休み時間にイヤホンガンガンゲームを始めた。これはイヤホンを付けて音楽をガンガンに鳴らしながら、伝言ゲームをするというものだ。

 

大音量の音楽のため、伝言はさっぱり聞こえない。普通の伝言ゲームでさえ正しく伝えることが難しい子どもたちだ。この状態ではいよいよ伝わらない。

 

子どもたちは5人で遊びたいようだったので、お題を出すのは私に任された。「今日の天気は晴れ。最高気温は17度です。」とお題を出したら。最終的には「今日のテストは0点」という形になってしまった。

 

他のお題も上手くいったり全然違うものになったり、ゲラゲラと笑いながら休み時間を過ごしていた。

 

気になったのは音楽である。

このゲームはイヤホンから大音量で音楽を流さないといけない。ある子はSnow Manのサイトに行き、無料で視聴できる音楽を使っていた。そうか、サイトに行くと聞けるんだな。

 

別の子を見てみると、その子は「Cry Baby」を聞いている。しかし端末で動画が流れている様子を見ると、これはMVだ。You Tubeで見たことがある。

 

学校の端末は基本的にYou Tubeに繋がらない設定になっている。気になったので、この動画と音楽はどうやって端末に入れたのか聞いてみた。

その子はGoogle Earthを起動し、そこに付属している動画を押した。その後、その動画から「元のサイトへ飛ぶ」というボタンを押し、YouTubeに繋いでいた。

 

この方法は別段驚くことではない。子供に表立って話してはいないが、私も知っている。むしろ他にもYou Tubeへつながる「抜け道」は何個か知っている。今回のGoogle Earthを使った方法は、その中でもお手軽でメジャーな方法だ。

 

困ったのは今の状況である。

その子は抜け道を使ってYouTubeに繋いでいる。わざわざ繋がらない設定にしてあるサイトにつなぐことは、原則に照らせば不適切な使い方になる。

 

ついでにYouTubeのMVを画面収録して使うことの良し悪しが分からなかったが気になった。個人利用であるうちは著作権に引っかからないか?

端末が入ってからは著作権の扱いへの離開が乏しく困る場面が本当に増えた。

 

さてひとまずYouTubeに繋いでいた件であるが、上述の通り、原則に照らせば不適切な利用だ。

しかしその子は授業中に音楽を聞いたり、別のことをしたりということは全く無い。むしろきちんと学習を追究していくタイプだ。

学習時間と休み時間の区別もついている。

 

果たしてこれは「不適切な使い方」なのだろうか。

その子を見ているとわざわざフィルタリングというルールを設けた我々のサイドが、勝手に首を締めているような気がする。 

 

不適切とは何だ。