「所見ヤッホイ指数」って何?という方は、下の書籍をご覧になると良いと思います。
書籍の方は良い意味での力の入れ方や抜き方が書いてあったり、今まで教員が意識していていなかった生産性の上げ方が紹介されたりしているので、年齢に関わらず読むと良いと思います。
所見ヤッホイ指数とは
概要だけ説明しておくと、「所見ヤッホイ指数」とは所見がどれくらい進んでいるかをパーセンテージで表してくれる指数である。
詳しい話は書籍を読みましょう。
さる先生(@saruesteacher)のnoteでも公開されているので、欲しい方はそちらからダウンロードすると良いかもしれません。
noteはこちら。
これだけ宣伝しているのに、私はこの本を先輩から借りて少し読んだだけなので持っていません。
さる先生、一冊くらい進呈してもらえませんか(強欲)
所見ヤッホイ指数の課題点
所見ヤッホイ指数の基本的な考え方は「ヤッホイ指数が100%になったら所見が完成する」のだが、これは厳密には正しくない。
ヤッホイ指数は所見の合計文字数を基準に算出される。
極端な話をすると、ゴールラインが6000文字(200文字×30人)だとすると、1人1000文字書くと6人書いた時点で100%になる。残り24人は0文字。無念。
当然ここまで極端ではないが、子供によって所見の文字数に多少の差が出ることは大いにある。
しかも所見の標準文字数を意識していると、やや多めに書きがちになる。
そのため個人的には、30人学級だと28人くらい書いた時点で100%いくんじゃねという感覚がある。
そのため、今回のミッションは学級全員が標準文字数を超えた時点で100%になる厳密な所見ヤッホイ指数を組み立てていく。
Let's ヤッホイ
これだけ前置きしているが、実はこの取り組み、以前に既に成功している。
こちらを見てもらえれば、ちらっと書いてあるのが分かるだろう。
しかし前回は所見ヤッホイ指数に力点を置いていなかったので、ヤッホイ指数用の列を用意したりと割とテキトーに作った。
今回は列を減らしたりと、見た目をもう少しスマートに作っていきたい。
そのため基本形はさる先生が公開している、このシートの見た目のまま関数をいじっていく。
前提として、さる先生のシートには目安文字数と書いてあるが、今回はこれを最低文字数として扱う。この数字を全員が超えないと100%にならないようにする。
ヤッホイ指数自体は以下の数式で成り立っている。
指数 = 総文字数 ÷ 目安文字数 ÷ 児童数
もうちょい分かりやすくするとこうなる。
指数 = 総文字数 ÷ ( 目安文字数 × 児童数 )
総文字数(所見の合計文字数)が、ゴール(目安文字数 × 児童数)に対してどれくらいかなという式になっている。
なので今回の課題は総文字数が所見の単純な合計数であることにある。
つまり目安が60文字なら60文字以上はカウントしないでほしいという設定を加えればいい。
まとめてみると以下の条件設定になる。
- 目安の文字以上なら、目安の文字を足して
- 目安の文字より少ないなら、表示された文字数足して
目安の文字以上の時
今回の場合は「60文字以上の時は、60文字で計算して」という関数になる。
色々と考えたけど、もう60文字超えた人数を数えて60かけるのが速くない?
まず60文字を超えた人数を調べる。
=COUNTIF(D2:D5,">=60")
これに60をかける
=COUNTIF(D2:D5,">=60")*60
ただし目安の文字数が変わるかもしれないので、60の部分を目安文字数から引用する。
条件部分の書き方に少し注意する。
出来上がったのがこちら。
=COUNTIF(D2:D5,">="&E4)*E4
目安の文字より少ない時
こっちは単純にできる。
「60より少ない文字数を足して」という
=SUMIF(D2:D5,"<60")
先程と同様、60を目安文字数から引用する。これで完成。
=SUMIF(D2:D5,"<"&E4)
まとめるとこんな感じ。
- 目安の文字以上 =COUNTIF(D2:D5,">="&E4)*E4
- 目安より少ない =SUMIF(D2:D5,"<"&E4)
両方を合わせて以下の式にする。
=SUMIF(D2:D5,"<"&E4) + COUNTIF(D2:D5,">="&E4)*E4
やったー。完成!
完成品
出来上がりがこちら。
今回の場合、アンパンマンが51文字なので60文字以上にしないと100%にならない。
児童数とかも自動で出るようにすればいいんじゃねとか思ったけど、不登校対応とかもあるからやめた。
今回は見やすさ重視で絶対参照をしなかったけど、実際に運用するときは絶対参照をしないと面倒くさい。
でもこのセルでしか関数を組まないから良いか?
振り返り
もっとガチャガチャと関数を入れないといけないかなと思ったけど、一か所だけでいけた。
よく考えれば問題は総文字数の部分だけだからね。
その分、想像していたよりスマートにできた。
今回はこの形で作ったけど、「60以上なら60を、60より小さいならその数を足して」という命令は一つの関数でいける気がする。
60以上の時もSUMIF関数で表現できるかと思ったが、上手くいかないので今回のCOUNTIF関数の方法をとった。
さらにスマートな形は無いのかな?
今回は目安文字数と言いつつ、最低文字数設定になっているけど、これは仕方がない。
目安ってとても曖昧な表現だからね。もしコンピュータに落とし込む時は、前後10%までとか厳密にとらないといけない。
とりあえず厳密な所見ヤッホイ指数は完成したので、活用したい方はどうぞ。
最後に一応、宣伝しておこう。