【学校教育】テキトーな宿題ほど子供が食いついた【家庭教育】

若い頃、自分がやりたいことをやりたい放題やっていた時期があった。

その中の一つがこの宿題だ。

 

面白い宿題をやろう

当時の吉野のクラスは漢字の進行がやや速く、7月に入るころには漢字ドリルや計算ドリルなどのよ出される宿題類がすべて完了していた。

宿題が無ければ無いでいいやとは思っていたが、周りのクラスとの歩調合せであったり、何となくもったいない感じがあったので、何か面白い宿題を出そうと考えていた

 

そこで生まれたのがこの宿題である。

「一週間分の宿題量にあたるものを何か自由に行い、一週間後に提出すること」

これだけ言われても子供はイマイチぴんと来ていなかったので、確か「1週間でできる自由研究」と伝えた気がする。

 

内容としては、何をしても良い。

普通に何か学習に取り組んでも良いし、ゲームでもいいし、好きなことをやってきてと伝えた。

ただ体験・経験・工作などの宿題の場合は、得られた知見や学びを書面で提出することという条件も付けた。

 

とにかく「好きなことを1週間やって、自分の中で学びになったことをまとめておいで」ということである。

 

宿題の意図

この宿題の教育的な意図は全くない

宿題やるなら好きなことやった方が面白いよなという感覚で出している。

これもどこぞの人体実験に当たるのですかね。ふふふ。

 

1週間の中で宿題の管理も全くしていない。月曜日に出したので翌週の月曜日に持ってきてねという感じで出したはずだ。

 

教育的な意図は無いが、この発想自体は吉野の趣味や感覚から生まれている。

というのも吉野は研究が好きなのである。学会に論文を出して発表したりもしているくらい好きだ。

なので子供にも何か好きに研究をさせたかったので、こんな宿題が出来上がった。

 

完成形

1週間宿題だが途中の経過管理は全くしなかった

管理は全くしなかったが、子供たちはそれぞれちゃんと進めていたようで、途中経過を教えてくれる子もいた。

 

この期間中に違う用件で保護者に電話をしたことがあったが、「例の宿題でめっちゃデカイ工作してますよ~」なんてのも聞けた。子供達なりにコンスタントに取り組んでいたようだ。

 

翌月曜日。提出日である。

バラエティに富んでいてすごい。収拾がつかない。収拾する気も無いけど。

 

思い出せる限りでは、

  • 毎日運動に取り組み記録を伸ばす子
  • めっちゃ漢字の練習をする子
  • どでかい工作をしてくる子
  • 絵日記を書く子
  • 料理を何回もして、レシピと感想を書く子
  • 実際の野球選手とパワプロデータを比べる子
  • 何枚もの折り紙で大きな鞠を作る子

などである。

確か理科っぽい研究をしている子もいたが、具体的に何をしていたかは忘れてしまった。

 

実に面白い

こちらが想像していたものを遥かに超えて色々とやってきた。

皆で見合った後に吉野がコメントをつけて返却したが、コメントを書くのも非常に楽しかった覚えがある

 

出してみて

軽い気持ちで出した宿題であったが、想像以上に面白い結果に終わった。

子供のやっていて楽しかったようで、「またあるならやりたい」と言っていた。

吉野も子供も楽しいハッピーな宿題であった。

 

もう少しこの宿題を振り返ってみると以下のようになる。

 

まず1週間という期限が良かったと思う。

1か月とかだと長くてモチベーションを保つのが難しいし、3日だとやや短い。

1週間だと題材を悩んで、準備して、実行するというプロセスの単位時間としてちょうど良いように感じた。

 

次に題材を自由にしたこと。

実験、工作等やり方はすべて任せた。内容に関してもすべてフリーにした。

初めての試みだったので、制限をかけないことで子供のやる気を引き出せたのだろう

もし学習系に縛っていたら、ここまでのやる気は出せなかったと思う。

逆に継続してこの課題を取り組むなら、「国語に関すること」などを条件の一つとして加えると、より効率的な学びができる気がする。

 

後は子供に知見を書かせたこと。

流石にやりっぱなしだと良くないなと思って、書面などで知見や学びを書かせたが、子供にとっても自分の学習を振り返る良い機会になっていた。

運動結果を記録した子などは、「1週間でも伸びる」とか「このペースなら、これくらい頑張れば目標達成できる」など、自分のデータを振り返りながら分析もしていた

これを継続すると、生活とか総合でよく言われる学びのスパイラルが出来上がるはず。

 

終わりに

思い出したら、またやってみたくなってきたな。

 

個人的な感想としては、子供は学ぶことは嫌いではないということを改めて実感した。

大人もそうだが、好きなことをやっていいよと言われれば、継続してやりたがるのだろう。

 

ただ学びの質を上げる方法は教えてあげないといけない

今回は振り返りをすることは条件にしたが、さらに学びの質を上げるなら、何らかのフォーマットを用意したほうが良い。

いわゆるポートフォリオになるものだ。

 

枠は決まっているけど、内容はフリー。

それが一番良い形になるだろうし、そもそも世の中の研究はそうなっている

 

今回は1週間で取り組んだが、今度やる時は2週間でやってみたい。

1週間で中間報告。それを受けて2周目をどうするか決めて実施する。

2週間くらいだと期間的にもちょうど良くなる気がする。

 

最後に宿題と言えば、副校長と以前話したことが印象的に残っている。

副校長が担任だった頃、同僚と話したことで、同僚が言うには

”子供に宿題を出しなさい”と言うが、我々は『子供が出したくなる宿題』を出しているだろうか

とのことだ。

 

宿題に関しての議論は色々とあるが、我々教員にも大きな宿題が課されているようだ。

【臨時休校】臨時休校になってから、今日までぼんやりと働いていた【コロナショック】

 tohruyoshino.hatenablog.com

 

こんにちは、新天地

吉野は今回異動だったので、4月1日から新しい学校で働き始めた。

 

4月1日といえば、緊急事態宣言が出るのではないかと言われていた時期で、新学期は始まるのか、始業式や入学式はできるのかといった話題でもちきりであった。

新しい場所に緊張しているのに加え、さらにどうなるか分からない状態にどうしたもんかなーと変な疲労感を募らせていた。

 

異動者の紹介の後、社長からの今後の連絡があった。

 

「どうなるかは分からないが、多分休校は続くと思うから、午前の内に教材を発注して。自習できるドリルとかそういうの多めで。」とのこと。

 

なので午前中は会議などは全部予定変更して、教材の選定と発注。

後で聞いた話だと、午後から発注した学校は教材が間に合わないと言われたらしいので、社長はなかなか先見の明があるなと思っていた。

 

休校は続くよ、どこまでも

午後に社長が戻ってきて、職員への連絡。

 

臨時休校が決定。

始業式・入学式は実施し、その後は週1回程度の登校日で課題を出すようにすると。

 

個人的には妥当な線だなと思いつつ、少しホッとしてしまう。

今年の準備期間は3日しかなく結構きつかったので、少し伸びることに安心した。

 

翌日から、6日の始業式に渡すものや課題の準備に取り掛かる。

入学式の準備もあったので、バタバタと1日が終わる。

 

入学式の準備は普段6年生が手伝いに来てやっているが、登校できないので職員で全て行った。

大人だけだと非常にスムーズに進むので、毎年手伝ってもらっているけど、あれはやはり6年生のための準備なんだなと改めて実感した。

 

さて始業式に渡すものの一つに学年便りがあるが、4月1日時点ではどうなるか分からなかったので、4月2日から作り始めた。

2日から作り始めたものの、変更、変更アンド変更で結局発行するまでに6回くらい作り直すことに

この時はそれくらい状況がどんどんと変わっていた。

 

因みにこの頃吉野は前任校から持ってきていた自分のデータを校内のサーバーに入れようとしていたが上手くいかず、情報環境の荒野感に絶望してた

 

あーした 天気になーぁれ

日々、状況が変化していくので、準備はしたが入学式ができるかは分からない。

世田谷とかはこの時点で始業式・入学式が中止になっていたので、万が一と言うことはあり得る。

 

なるようになるだろうとは思っていたが、土曜日のお昼ごろに学校からメールが届く。

保護者にも向けた全校メールだが、入学式の場所が体育館から校庭になるとのこと。

 

3回くらい見なおしたけど、理解までに時間がかかった。

え、校庭で入学式…?

とりあえず月曜日に学校に行けば分かるかな…?

 

月曜日を迎え、午前中は始業式。

着任式も短く済ませるので、挨拶などは無し。

担任発表される前に並んでいる自分のクラスの子を見たが、なかなかパンチが効いた子がいたので今年も楽はさせてもらえないなと思っていた。

 

始業式後は教室に行くものの、配布物を入れるなど最低限のことだけで、さようなら。

名前くらいは覚えてねーとお願いしておく。

 

午後は入学式。

校庭に椅子を並べたり、パネルを支えにして紅白幕を張ったり、史上初の準備

合言葉は「初めてでこんだけできてれば十分だろう!」と「1年生は本当の形を見たことないから!」。

 

準備の後、午後から入学式が行われたが、想像以上につつがなく終わった。すげぇ。

外でやっても何とかなるもんだねと皆で話しながら、でももう絶対やりたくないとも話した。

 

この日の最後の打ち合わせで知ったことだが、入学式の実施要項は計5回変更があったらしい。

教員ならこの絶望感は分かるはず。

 

在宅勤務で何をする?

翌日の火曜日に出勤したが、いよいよ緊急事態宣言が発令。

それを踏まえ児童の登校日は無くなり、職員は基本的に在宅勤務に。

 

登校日に渡すはずだった手紙やドリルは、郵送にて全家庭に配布することになった。

とはいえ郵送は1回のみ、郵送できる重さは一人250gまで。

うちの学年は足したり引いたりしながら248gでフィニッシュ。

ニアピン賞もらっても良いよね。

 

以降は1週間に1回、ホームページで課題を提示していく。

でもそれは主任がやってくれるので、ラインで相談はするが、出勤の必要は無い。

郵送作業で1日だけ出勤をしたが、その後はすべて在宅勤務。

 

この時期のツイッターでは「臨時休校になっても教員は忙しいんですよ!」という書き込みが多く見られたが、吉野に関して言えば、在宅勤務になってやることが殆ど無くなってしまった

教材研究とかあるだろうと怒られるような気もするが、どの単元を何時間でできるか全くわからない状態で授業の組み立てはできない

やれなくはないけど、そんな宙ぶらりんの状態で無駄になるかもしれない教材研究をやるほど吉野は意識の高い教員ではない。許せ。

 

とりあえず異動して全く分からない土地だったので、自治体について色々と調べた。

グーグルマップで学区内の見回りもしたし。

 

前の職場の同僚達もやることが無くなってしまったらしいので、この時期はやたらとエクセルでシステムを作ったり、直したりしていた。

そう考えると、まあ働いていなくはなかったのかな?

この時期にできたのにこんなのもある。

tohruyoshino.hatenablog.com

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テレワークの到来と吉野の失敗

在宅勤務にうんざりした頃に、なんと市内のパソコンにテレワークシステムが入ると情報が流れてきた。

前の自治体では既にテレワークができていたので、こちらでできないのが残念だったのだが、これで変わらず家でも仕事ができることに。

システムが入ることになったのはコロナおかげと言うべきかな。

 

システムに繋ぐ手順書を見ながら、ぼんやりと思ったのが、この手順には間違えやすいポイントが多いなということ。

前任校でも情報関係の仕事をよくしていたので、間違えやすいポイントが感覚的に分かるようになっていた。

 

そして導入日。案の定、職員のLINEでは混乱が起きていた

因みにうちの学校では緊急事態宣言が出た時から、職員連絡のためにLINEグループが作られていた。

今も管理職からの業務連絡がちょこちょこと入る。

 

吉野も実際に接続を済ませ、色々な確認をした後、職員LINEに確認するべきポイントを列挙していく。

接続完了報告が続々と増えていく。

 

やってしまった。失敗した。

まだ目立つようなマネはしたくなかったのだ。しかも情報関係で。

 

吉野はやらかしがちなので、異動先では信頼を得るまで大人しくするつもりであった。

1年くらいは与えられた仕事を目立たずこなす予定だったのだ。

 

が、この日を境に職員の間に「お、吉野は情報関係に強そうだぞ」というのが知られてしまった

なお5月現在、職場では「情報の分かんねーことは吉野にも聞いてみよう」という風潮が生まれ始めている。どーして、こうなった…

 

テレワークができるようになり、とりあえず学級の準備を進めることにした。

詳細な名簿とか雑多な物は今のうちに作っておいた方が良いに決まっている。

管理職からは自己申告も作っておいてねと連絡が来たし。

 

とはいえ吉野の状態はこんな感じである。

 

車輪の再発明は意味が無いか?

4月末になり管理職から連絡。

自治体で授業動画を作ることになったので、作ってくれる人を募集するらしい

 

授業動画の件は各地で行われているが、民間には太刀打ちできないようなものが大量に出来上がっていることは知っていたので、やりたくはない。

今回は有志で作られるので、吉野はスルーした。

 

そもそも自治体で作るということは他の学校の教員と連絡を取らないといけない。

異動したてで校内の職員すら覚えきれてないのに、他校まで手は伸ばせない。

 

そしてどうせこの仕事は吉野のところにも、何らかの仕事が回ってくる

そんな予感がしたので、動画作りはパス。

 

この頃、政府が緊急事態宣言の延長について判断すると報道があり、自治体としても色々と動いていた。

とりあえず5月7、8日は休校延長というのは決定したので、そんなに焦ってはいなかった。

 

GWに入る直前、校長会などがあったようで、GW後に1日だけ分散で登校日を設けることになった。

職員もそれに合わせて、分散で出勤し準備を進めてほしいとのこと。

 

うちの学年は7日が分散出勤日になった。

吉野の心中としてはこんな感じであった。

 

うちの学年は3クラスなので担任3人だが、吉野以外の2人は動画作りをすることになっていた

分散登校の準備をした後に2人の動画作りの手伝いをする。

 

教員の授業動画作りは”車輪の再発明”とさんざん言われていたが、実際に作ると良いところも分かった。

あと教員のパソコン技術についても分かったので、それはまた別の記事にしようと思う。

 

出来上がった授業動画は今週から毎日配信している。

先週末から今週の始めまでは動画の編集やアプロードなどでやたらと吉野が呼ばれる場面が多く、予想通りという感じであった。自分で作らなくて正解。

 

吉野、wifi業者になる

授業動画を配信するのは良いが、家庭によっては見るインフラが無い場合がある。

そのため校内のiPadが貸し出されることになった。

もちろんネット環境も無いといけないので、それは教委からポケットwifiが来た。

 

GW直後までは副社長がこの業務を行っていたが、動画配信の件も重なりパンクしてしまったようで、吉野に泣きついてこられた。

特に断る理由も無いし、視聴覚担当なので仕事を引き受け、iPadとポケットwifi貸し出し業務を引き継ぐ。

 

当日は借りに来た保護者に簡単な使い方と接続方法を話すのだが、貸し出す台数が70台近く。

しかも密にならにように、1回の説明では1、2人しか相手にできない

 

教員スキルってこういうところでも発揮されるんだと、妙な発見をしつつ業務を終わらせる。

 

説明は吉野が全て行ったものの、他の職員も何人か手伝ってくれていた。

その人達曰く、「吉野さんがいなかったら、どうなっていたことかー」。

いやいや、絶対何とかなるから。

 

文科省はキレたけど、ごめん、タイミングが悪い


2020年5月11日 学校の情報環境整備に関する説明会【LIVE配信】

 

ところで今週の最初に出たこの動画はもう見ました?

文科省の高谷課長が今までの経緯と現状について、滅茶苦茶分かりやすくキレながら説明をしてくれていました。

高谷課長の言葉は、我が意を得たりといったところでとても心に響いた。

 

が、一方でオンライン授業をどうしようかなと迷っている自分もいる。

もし前任校であったら4月の最初の休校の時点でオンライン授業に舵取りをしたと思う。

インフラはあるし、発言力もあったしね。

 

でも今は状況がなぁ…何より気になるのは6月に多分再開するんだよね

今から準備を整えても、すぐに再開。

無駄ではないけど、ちょっと労力と結果が見合わないような気がする。

管理職とかから要請があれば、すぐにでも実施するけどね。

 

とりあえず今は6月再開に向けて、また準備だな。

 

tohruyoshino.hatenablog.com

 

【教育】インク先生のツイート行数を限界突破させたい【ツイッター】

インク先生って誰?

最近フォローした人に『インク先生』(@firesign_ink)という方がいらっしゃる。

 

小学校の先生らしいが、なかなかに独特な感性をもっている。

ツイッターで、他の人との絡みを見ていると、よくそのような発想が出てくるなぁといつも思わせられる。

最近のだと、これとか。

 

絡みにいくと割と絡んでもらえるようなので、知的な遊びをしたい人は行ってみるといいかもしれない。

 

あとnoteも書かれているが、こちらも面白い。

最近の中で面白かったのはこれ。

note.com

 

見た瞬間思ったのが「あ、これは文学研究の対象になるやつだ」ということ。

我々は早くインク先生の感性に追いついた方が良い。

 

さてインク先生と言えば、最大の特徴はツイートが2行までと決めていることだ。

確かにガーっと見ていってもツイートは2行以内に収まっている。

twitter.com

 

じゃあ3行目以降は?と言えば、「ツイートの3行目」というブログになっている

毎朝、インク先生が思ったことが丁寧に書かれているので、一読の価値がある。

やっぱり最近、共感したのはこれですかね。

taishiowawa.hatenablog.com

 

他にも先生らしい教育関係のことも多く書かれているので、教員ならば読むと面白いのではないだろうか。

では、なんでツイートは2行までしか書かないのと言われれば、本人が記事を書いているので、そちらを見たほうが良いだろう。

 

いたずらごころ

さて、そんなインク先生のツイートを見ていて、ふと思った。

3行以上にしてみたいなぁ

 

だって「2行まで」って決めているのだから、逆に3行以上になったら驚きじゃない?

勿論、何の意味も無いんだけど、なんか面白そうじゃない?

 

吉野は昔からこういう「馬鹿だなー」と言われるタイプのことを真剣にやるのが好きなので。

 

やってみよう

インク先生のツイートをざっと追いかけた感じでは確かに3行以上のツイートは無い。

そこは自分で宣言しているだけあって、流石だ。

 

因みに3行目の定義を確認してみる。

上のツイートを見ても分かるように、3行目というのは実際の行数であって、文の数とは関係が無いようだ。

なので今回は3行目をいかに表示させるかがポイントになる。

 

ツイートを追いかけていくと、あることに気が付く。

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下のツイートをタップすると

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お!2行目の文字数が増えてるぞ!

ということは、2行ギリギリのツイートをタップすれば、3行目が表示されるはず!

 

じゃあ、これとかどうだろう。結構2行目ギリギリまで来ているから行けるのでは。

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タップ!

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ギリギリ収まってるー!

くそー!くやしー!

 

というか純粋にこの言葉良いよね。

私が子供に社会と理科の違いを話す時は、

自然を科学するのが理科。人を科学するのが社会と伝えている。

 

さて次のツイートを狙っていく。

これとか2行目ギリギリだし、長いから行けそう!

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タップ!

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きたー!3行目を出すことに成功!

インク先生の2行の壁を破ったぞー!

 

純粋に破りたい

とりあえずタップすると敗れたけど、最初の画面で3行目を表示させてもみたい。

タップして分かったが、要は一文字が大きくなれば押し出されて3行目に行くわけだ。

 

だったら設定の文字を大きくしちゃえばいいんじゃね?

設定を変更して…ハイ。

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3行目きたー!

 

因みにブラウザを300%拡大して更に行数を増やすという、クソ技もある。

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 終わりに

とりあえず変なことをすれば、インク先生の3行目を出現させることはできた。

最後は5行目まで出現させることができたので、これはギネス記録をもらっても差し支えないのではないかとすら思っている。

 

しかし何のためにやったのかと言われれば、自己満足としか言いようがない。

ふと思ったことは実行に移す。それではダメかな?

 

この記事を書くためにインク先生のツイートを結構遡ったが、確かに本人が言われている通り、言葉を選んで書いているのがとても伝わってきた。

吉野もこれくらいちゃんと言葉を選んで書けるように見習わなければ。

 

最後にインク先生のブログを貼っておくので、皆さんもぜひ読もう。

taishiowawa.hatenablog.com

 

※この記事にはインク先生を貶めたり、中傷する意図はありません。悪しからず。

【教育】教員の評価観を理解すると、新任の先生に噛みつく人の心理が分かる【働き方】

先日も取り上げたが、近ごろ自分のTLで人気の先生がいる。

 

見た瞬間に思ったのは、「すげー。俺が新任の時は全然こんなこと思ってなかったなー」という感じであった。

吉野は二束三文で売られる平々凡々な教員なので、こんなに意識の高いことは考えておらず、毎日どうやって生き延びるかを必死に考えていた覚えがある。

 

ネット界隈なので、この人が本当に新任なのかはさておき、教員の業界で新任の先生に何を望んでいるのかなというのを少し考えてみた。

 

教員の仕事の優先順位

小学校教員の担任の仕事は、簡単に分けると3種類になる。

①学級 ②学年 ③学校の仕事の3種類である。

 

学級の仕事は、要は担任業。

普段の授業だったり、生活指導だったり、学級を運営するためにする仕事。

よく教員の仕事でイメージされるのも学級の仕事

 

学年の仕事は、自分の学年全体に関わる業務。

校外学習や行事の計画、学年便りの発行、会計業務とか、児童への指導というより事務的な業務が多い。

 

学校の仕事は、学校全体に関連する業務。これも、そのまんまだよ。

運動会とか行事の委員長とか、通知表の様式や時間割の調整とか、避難訓練の計画とか、どちらかと言えば直接児童に関わらない仕事が多い

 

じゃあ、この3種類の中で、学校において最も重要な業務は何か。

これの答えは学級の仕事だろう。

直接、児童に関わるので教員として疎かにしてはいけないところ。

 

じゃあ、この3種類の中で、最も優先度が高い業務は何か。

これの答えは学校の仕事

このあたりが教員以外の人や新任と、経験を積んだ教員の意識の違いがあるかもしれない。

 

学校の中で最も優先されるべき仕事は、学校の仕事

初任者の頃に先輩から言われたのが、「仕事は学校→学年→学級でやるべき。だってこれをやらないと学校が回らないから全体に迷惑がかかる。」ということ。

初任の時もこの話は納得したし、今でもそれは意識して仕事をしている。

 

評価観の違い

 

吉野は先輩から教えてもらったが、この仕事順は指導されなくてもぼんやりと分かってくる。

なので教員の中で業務的な評価ポイントは、学校の仕事を上手くしているかどうかになってくる。

 

逆に学級の仕事の優先順位はそんなに高くないため、荒れたクラスを立て直しているとか研究員とかで研究授業をたくさんやっているとか無い限り、そこまで評価は高くならない

担任同士で経営の仕方や実践について褒めたりしたりはするけどね。

 

この評価の仕方が、保護者や教員以外の人との評価観が少し違ってくるように思える。

特に保護者にとっては学級の仕事が一番だからね。当たり前だけど。

 

もっと言えば、吉野くらいの中堅どころになると、学級を通常に運営するのはごく普通のことであり、全く評価されることではなくなる。そりゃ、そうか。

 

「そんな評価のされ方は間違っている」「担任なんだから学級の仕事が最も評価されるべきだろう」という批判はよくあるが、現実的にはこうなんだよね。

 

例えば吉野は前任校では情報関係に強いからよく質問されたし、研究授業も結構やるし、行事の委員長もやった。

なので周りからの評価はそこそこ高かったけど、学級経営は上手くなかった

学級が崩れるほどでないなら、学年や学校の仕事をしている人は評価が落ち着くものだ。

  

がんばれ、新任

新任の先生もこの評価順で仕事を頑張る必要があるかと言うと、新任は全く異なる

学校が新任に求めることは、とにかく学級の仕事を完遂すること。それ以上は求めていない。

 

教員は専門業であり、いわゆるプロフェッショナルの仕事だ。免許も必要だしね。

新任であってもプロである。学級を通常通り回すことは当然業務として求められる

よく言われるのが「子供の前に立てば、新任であろうがベテランであろうが『先生』であり、そこに差は無い」というフレーズ。

 

しかし現実的に学級を普通に運営するのは死ぬほど大変である。

いつも思うんだけど、研修0で実地に放り出すってブラックそのものだよね。

因みに教育実習の経験は、現場の3日間で獲得できるレベルのことしかやれない

そもそも一番大切な学級の開き方とかやらないし。

 

そのため新任に求めることはただ一つ。1年間とにかく学級運営をやりきる

 

教員だけに限らないと思うが、新任の1年間はめちゃくちゃ長く感じる。

ゴールド・エクスペリエンス・レクイエム喰らってるんじゃないかってくらい長い

 

そして1年間やり切ると「よく潰れなかったね!」なんて褒められることも。

この業界は、それくらい割とよく人が潰れる

新任は潰れず、1年間やり切れば万事OKである。

 

評価観のギャップ

こうなると新任の先生が噛みつかれる理由がだんだんと分かってくる。

  • 教員が主に評価するのは、学年や学校など全体に関わる仕事。学級の仕事はあまり評価されない。
  • 新任が頑張るのは学級の仕事

 

新任が頑張るのは基本的に学級の仕事。なので必然的に学級に関するアピールや発信が多くなる。

しかし新任が学級の仕事についてアピールしているのを見ると、評価に値しない仕事を、すげーアピールしてイキがっている視野の狭い若者にしか見えない。

そのため「現実見ろよ」「仕事はそればかりじゃない」という指摘が来る。

 

逆に、経験がある先生が同じ発言をした場合は、「この人は優先順位とか全部踏まえた上で、こういう発言なんだな」と勝手に理解してもらえるのでヨイショが入る。

 

若者はイキろう

若者が「視野が狭い」「仕事を分かっていない」と言われるのは、どこの業界でも同じだろう。

学校も同じであるが、詳しく見るとこの業界的には評価観の違いから上記の発言につながっていく。

 

とはいえ、イキった発言をするのは若者の特権だ

経験を重ねれば、嫌でも分かるものがあるし現実と合わせなくちゃいけない部分も出てくる。

これもどの業界でも一緒だね。

 

それに死ぬほど学級のことを考えらえるのは若いうちしかない

吉野くらいになってしまうと学級のことは考えるが、学年や学校のことを考えて行動しないといけない。

そうなると学級に手が回らないことも往々にしてある。

 

仕事順を教えてくれた先輩も

「委員長とかになるとそっちの仕事が多すぎて、学級に手が回らなくなることがあるんだよね。それって本末転倒でおかしいとは思っているんだけど。」

とも話していた。

吉野もどこかおかしいとは思いつつ、現実と折り合いをつけながらやっていた。

 

ただ新任のうちは学級を頑張って運営することが、最終的に学校のためになるから、やっぱり学級経営を熱心にやって、イキると良い

まぁ、それも3年目までだけどね。

【さる先生】「所見ヤッホイ指数」をもう少し厳密に出してみる【エクセル】

「所見ヤッホイ指数」って何?という方は、下の書籍をご覧になると良いと思います。

さる先生の「全部やろうはバカやろう」

さる先生の「全部やろうはバカやろう」

  • 作者:坂本 良晶
  • 発売日: 2019/03/06
  • メディア: 単行本
 

書籍の方は良い意味での力の入れ方や抜き方が書いてあったり、今まで教員が意識していていなかった生産性の上げ方が紹介されたりしているので、年齢に関わらず読むと良いと思います。

 

所見ヤッホイ指数とは

概要だけ説明しておくと、「所見ヤッホイ指数」とは所見がどれくらい進んでいるかをパーセンテージで表してくれる指数である。

詳しい話は書籍を読みましょう。

 

さる先生(@saruesteacher)のnoteでも公開されているので、欲しい方はそちらからダウンロードすると良いかもしれません。

noteはこちら。

note.com

 

これだけ宣伝しているのに、私はこの本を先輩から借りて少し読んだだけなので持っていません。

さる先生、一冊くらい進呈してもらえませんか(強欲)

 

所見ヤッホイ指数の課題点

所見ヤッホイ指数の基本的な考え方は「ヤッホイ指数が100%になったら所見が完成する」のだが、これは厳密には正しくない。

 

ヤッホイ指数は所見の合計文字数を基準に算出される。

極端な話をすると、ゴールラインが6000文字(200文字×30人)だとすると、1人1000文字書くと6人書いた時点で100%になる。残り24人は0文字。無念。

 

当然ここまで極端ではないが、子供によって所見の文字数に多少の差が出ることは大いにある。

しかも所見の標準文字数を意識していると、やや多めに書きがちになる。

そのため個人的には、30人学級だと28人くらい書いた時点で100%いくんじゃねという感覚がある。

 

そのため、今回のミッションは学級全員が標準文字数を超えた時点で100%になる厳密な所見ヤッホイ指数を組み立てていく

 

Let's ヤッホイ

これだけ前置きしているが、実はこの取り組み、以前に既に成功している

こちらを見てもらえれば、ちらっと書いてあるのが分かるだろう。

tohruyoshino.hatenablog.com

 

しかし前回は所見ヤッホイ指数に力点を置いていなかったので、ヤッホイ指数用の列を用意したりと割とテキトーに作った。

今回は列を減らしたりと、見た目をもう少しスマートに作っていきたい。

 

そのため基本形はさる先生が公開している、このシートの見た目のまま関数をいじっていく。

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前提として、さる先生のシートには目安文字数と書いてあるが、今回はこれを最低文字数として扱う。この数字を全員が超えないと100%にならないようにする。

 

ヤッホイ指数自体は以下の数式で成り立っている。

指数 = 総文字数 ÷ 目安文字数 ÷ 児童数

 

もうちょい分かりやすくするとこうなる。

指数 = 総文字数 ÷ ( 目安文字数 × 児童数 )

 

総文字数(所見の合計文字数)が、ゴール(目安文字数 × 児童数)に対してどれくらいかなという式になっている。

なので今回の課題は総文字数が所見の単純な合計数であることにある。

つまり目安が60文字なら60文字以上はカウントしないでほしいという設定を加えればいい。

 

まとめてみると以下の条件設定になる。

  • 目安の文字以上なら、目安の文字を足して
  • 目安の文字より少ないなら、表示された文字数足して

 

目安の文字以上の時

今回の場合は「60文字以上の時は、60文字で計算して」という関数になる。

色々と考えたけど、もう60文字超えた人数を数えて60かけるのが速くない?

 

まず60文字を超えた人数を調べる。

=COUNTIF(D2:D5,">=60")

 

これに60をかける

=COUNTIF(D2:D5,">=60")*60

 

ただし目安の文字数が変わるかもしれないので、60の部分を目安文字数から引用する。

条件部分の書き方に少し注意する。

 

出来上がったのがこちら。

=COUNTIF(D2:D5,">="&E4)*E4

 

目安の文字より少ない時

こっちは単純にできる。

「60より少ない文字数を足して」という

=SUMIF(D2:D5,"<60")

 

先程と同様、60を目安文字数から引用する。これで完成。

=SUMIF(D2:D5,"<"&E4)

 

まとめるとこんな感じ。

  • 目安の文字以上 =COUNTIF(D2:D5,">="&E4)*E4
  • 目安より少ない =SUMIF(D2:D5,"<"&E4)

 

両方を合わせて以下の式にする。

=SUMIF(D2:D5,"<"&E4) + COUNTIF(D2:D5,">="&E4)*E4

 

やったー。完成!

 

完成品

出来上がりがこちら。

f:id:tohruyoshino:20200430112045j:plain


今回の場合、アンパンマンが51文字なので60文字以上にしないと100%にならない。

児童数とかも自動で出るようにすればいいんじゃねとか思ったけど、不登校対応とかもあるからやめた。

 

今回は見やすさ重視で絶対参照をしなかったけど、実際に運用するときは絶対参照をしないと面倒くさい。

でもこのセルでしか関数を組まないから良いか?

 

振り返り

もっとガチャガチャと関数を入れないといけないかなと思ったけど、一か所だけでいけた。

よく考えれば問題は総文字数の部分だけだからね。

その分、想像していたよりスマートにできた。

 

今回はこの形で作ったけど、「60以上なら60を、60より小さいならその数を足して」という命令は一つの関数でいける気がする

60以上の時もSUMIF関数で表現できるかと思ったが、上手くいかないので今回のCOUNTIF関数の方法をとった。

さらにスマートな形は無いのかな?

 

今回は目安文字数と言いつつ、最低文字数設定になっているけど、これは仕方がない。

目安ってとても曖昧な表現だからね。もしコンピュータに落とし込む時は、前後10%までとか厳密にとらないといけない。

 

とりあえず厳密な所見ヤッホイ指数は完成したので、活用したい方はどうぞ。

 

最後に一応、宣伝しておこう。

【教育】忘れ物指導について思うところをまとめてみた【忘れ物】

 

話題の始まりはここから。

「忘れ物の指導をしない」ことに対して、多くの教員が「いい考えだね」とか「それはどうなの」という意見を色々と言っている。

忘れ物指導に関しては教員の悩みのタネの一つでもあるから、様々な意見があるのだと思う。

 

厳しく指導してみる?

忘れ物をした児童に対して、厳しく指導する場合も往々にして見られる。

かく言う私も若手の頃はそのような指導をした覚えがあり、恥ずかしい限りである。

 

厳しく指導をしてもあまり意味は無い。経験的に忘れてしまう子はいくら言っても忘れる。

上のツイートでもある通り、逆に「今日は忘れ物していないかな?」と強迫観念に駆られてしまったり、「忘れても怖いから言い出せない。」という事態に陥るケースが容易に想像できる。

 

第一、指導しているこっちもイライラしてしまう

「これだけ言っているのに、なぜ忘れるんだ!」という思考になる。

因みに「これだけ言っても」と書いているが、概ねこのような場合に多いのが「忘れたこと自体」を叱って、「次は忘れるなよ」で終わるケースだ。

これは次に忘れない手立てが話されておらず生産性が無いので、残念ながら指導とは言えない。

 

厳しく指導することは「忘れ物指導あるある」だが、児童・教師共にメリットが少なく効果も薄いだろう。双方可哀そうだ。

 

厳しくならなくてはいけない時

ただし個人的に忘れ物指導の中で厳しく叱る場面もある。

それはこちらが十分に指導した後に、なおかつ改善が見られない場合である。

つまり何回か「こうしたらいいんじゃない?」など児童と合意を得ているにも関わず、全く直す気配が見られない時である。

 

これは忘れ物の問題ではなく、信頼関係の問題である。

そのため児童にも「これ以上忘れ物を続けるのであれば、それは信頼関係の裏切りである」という旨を伝える。

 

これは忘れ物に限らず行う指導であるが、基本的に児童が「やります。できます。」と言ったら教師は(表面上は)無償の信頼を寄せる。

しかしそれが実行されないのであれば、当然信頼は落ちていく。

 

信頼はするが、信頼を失う実感もさせなければ、「やります」とその場しのぎに言う人になってしまう。それは教育上良くない。

「やります」詐欺になっている児童には、「あなたが言うことは毎回守られないので、全く信用していないが、どうする?」という旨をハッキリ告げている。

 

よっぽどのことが無ければ、この指導のどこかの流れで持ってくるので、「持ってこられて良かったね。先生も嬉しいよ」という感じのアイメッセージを伝えるようにする。

 

忘れないのは無理

「忘れる」という行為は生きていく上で大切なことだ。

全て覚えていたら、頭がパンクしてしまう。そもそも大人だって忘れるじゃないか

 

なので、忘れ物に対する吉野の基本的なスタンスはこれだ。

 

これは何かのマネジメントの本で見た内容を忘れ物に応用した話だ。

部下の失敗を上司はどう評価すべきという話だった気がする。

 

まず1度目の失敗(忘れ物)は事故だ。

これは防ぎようが無い。誰にでもうっかりがある。

本当に大切なものは細心の注意を払うだろうが、それでも忘れる時は忘れる

 

なので1度目の忘れ物は何も言わない。

特に普段忘れ物をしない子だと、それだけでショックを受けている可能性があるので、「残念だったねー。仕方ないねー。」など共感して、代替手段を相談する。

 

ただ事故であっても、なぜ事故が起きたか(忘れたか)はヒアリングする

本人がその原因を自覚していないと、再度同じ事故が起きるからだ。

1度目はそれで終わり。

 

しかし2度目は本人の不注意である。

この場合の2度目は期間や種類共に近い場合に限る。

 

1学期に1回、2学期に1回などであったら、どちらも1度目カウントになる。

逆に期間が空いても、「それ、前も同じ忘れ方しなかった?」と言われるケースは2回目になる。

 

前回、同じ失敗をし、忘れた原因のヒアリングも行っているので、その状況下で忘れることは本人の改善の意識が低い可能性が高い

 

厳しくは言わないが、前回の失敗がなぜ生かされなかったか関してはある程度追及する。

「忘れてしまうのは仕方無いにしろ、それは前回の失敗を学んでいないんじゃない?」という反省を促す

後は代替手段を相談して終わり。

 

3回以上は何らかのシステムに欠陥がある

私が読んだ元の記事には、「3回目は上司のマネジメントの失敗だぜ」と書かれていた。

学校の場合は対象が子供なのですぐに教員のせいではないと思うが、いずれにしろ同じ失敗を繰り返す、何らかの要因が隠れているのは間違いない

 

忘れ物をするにも家庭環境などの外的な要因本人の特性などの内的な要因それらが組み合わさった複合要因などがある。

 

一番よくあるのが、翌日の準備が習慣化されていない場合だ。

特に低学年の場合は90%くらいこれが該当する。

 

例えば低学年の場合、明日の準備までの流れには

  1. 連絡帳を書く
  2. 先生が連絡帳を確認する
  3. (帰宅する)
  4. 連絡帳を開いて確認する
  5. 明日の準備をする
  6. おうちの人が確認する
  7. (翌朝)
  8. 忘れずに持ってくる

という大まかなステップがある。

忘れ物が発生するのは4、5、6のどこかのステップが機能していない。

 

よく忘れ物をする子にヒアリングすると、いつ準備をしたか考えだすケースがある。

これは先ほどの4、5のステップが機能していないケースだ。

逆にあまり忘れ物をしない子は、「寝る前」とか「家に帰ったら」とか、どこかしら決まった時間をすぐに答えることが多い。

 

そのため忘れ物が多い指導には、これらが習慣的に機能しているか確認する必要がある。

家庭の中の話なので、もちろん保護者にも協力を仰ぐ。

 

www.kyosai-school.com

調べたら教員採用試験の場面指導対策が出てきた。

細かい点は他にもあるけど、チェックする点はこれを参考にすると良いかもしれない。

 

内的要因と対処法

外的要因の場合は、親の協力を得たり本人の意識を変えたりすることで少しずつ良くなる。

ただ内的要因の場合は少し大変。しかも頻繁に忘れる子はこっちが原因の方が多い。

 

顕著な例にだと、ADHDが一番分かりやすい。特性上、漏れや抜けが多くなってしまう。

合理的配慮の点からも、特性上忘れてしまう場合は本人を叱っても仕方がない

ADHDの子に「忘れ物をしないように気を付けろ」と言うのは、背が低い子に「もっと高くなれよ」というくらい、暴力的な言葉になっていまう。

 

kyoiku.sho.jp

この記事にも少し書いてあるが、特に小さい子供の場合は認知特性の問題が大きく関わってくる。

単純に物の量に対して、管理能力が追い付かないというケースも多い。

 

認知が大きな要因で忘れ物していると思われる場合は、本人の頑張りではどうにもならないので、早々に仕組み化などの対処方法の指導に移る

ここでやたらと本人の意識改革をさせようとすると、「私はいくら言われても忘れ物してしまうダメな奴だ」という2次障害になりかねない。

 

 

忘れ物をしないために意識改革はしてもらう。

しかしそれは本人の努力してもらうということでなく、自分の特性と現状を理解してもらうということだ。

 

特性上、自分は忘れ物をしやすいらしい。これは仕方ないし、別に悪くない

しかし忘れ物をすると困るなぁ。どうしよう。

 

このような内容を児童が抱き始めるので、忘れない仕組みを作るのと忘れた時にどうするか対処法を指導して学んでもらう。

 

「先生、忘れました」

 

先々を考えると、大人になっても忘れることはあるのだから、その対処法を学んでもらわないと困る。 

そのため常々言っているのが、「忘れるのは仕方ないから、忘れたら報告して」ということ。

 

子供には最初から「忘れ物をするな」ではなく、「忘れ物したら早くに正直に言いに来なさい。怒らないから」と伝えている。

児童は忘れ物を失敗だと捉えるので、まぁ失敗なんだけど、基本的に報告してもらうために「怒らない」ことは強調しておく。むしろ忘れ物を報告しなかった場合に、「報告しようね」と指導する。

 

先程までの流れを読んでもらうと分かる通り、怒るポイントって無いんだよね。

吉野としては、忘れ物に対して何らかの対処法を身に着けてもらうのがゴールだと思っているので、忘れ物指導はその点に注力する。

 

そうすると子供は割と素直なので、「先生、○○を忘れてしまいました。」と報告に来る。

この時は「ちゃんと報告に来たなー。いいぞー」とか言ってから、「残念だったね」など言って会話を終わらせる

高学年くらいで察しの良い子は、「△△していいですか。」と対処法を話してくる。

 

小さい子などには「で、どうする?」と聞いて、対処法を促す。

その場で対処法が出れば良し、出なければ「▢▢な方法があるから、今日はそうしよう。次回はちゃんとどうするかも考えてごらん」と指導する。

 

時折、「どうしたらいいですか?」と聞いてくる子もいるが、それでも構わない。

社会に出たら上長の指示を仰ぐのは基本だしね。

後は前述の回数に応じた忘れ物指導しておしまい。

 

こうやっていると、2学期くらいには「先生、○○を忘れてしまいました。すいません。△△していですか(or△△します)」といった感じで報告ができるようになる。

ここまで行くと、全体的な忘れ物指導は必要が無くなってくる。

 

一応、クラスには筆箱とかノート代わりのプリントとかを用意している。

 

指導のまとめ

忘れ物指導はついつい怒りがちになるが、あんまりメリットは無い。

大切なのは忘れ物指導のゴールがどこかちゃんと考えておくこと。

 

ただ細かい部分では家庭との連携が必要になるので、特に低学年では保護者にもスタンスを話して協力を求めていく。

そういう時に保護者がしっかりしていないと、大体改善されないんだけど、まぁそれは家庭の問題なので仕方ないね。

 

oyaryoku.blog.jp

ここにも書いてあるんだけど、罰則をつけてもまるで意味が無い。

なんなら、いじめDVDとかには忘れ物が多い子がいじめられる事例とかあるくらいだから、餌を与えているようなもの。

忘れ物は個人(と家庭)の問題。

 

今日はこれくらいで。

【知識検定】知識検定の結果が返ってきたよ!!【合否】

 

tohruyoshino.hatenablog.com

知識検定を受けてきた時の記事はこちら。

 

結果

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不合格でした!!残念!

 

でも自分でも合格できるとは思っていたなかったので、正直予想通りと言った感じ。

むしろノー勉強で631点って割と頑張ったような、平均点だからそうでもないような。

 

細かい点数

  • ことば  ・・・ 78点(+11.1)
  • 地理・歴史・・・ 69点(+ 2.0)
  • 政治・経済・・・ 65点(+ 4.5)
  • 社会   ・・・ 50点(ー 8.4)
  • 国際   ・・・ 45点(ー11.1)
  • 自然科学 ・・・ 72点(+ 0.5)
  • 生活   ・・・ 58点(ー 8.7)
  • スポーツ ・・・ 60点(ー 5.8)
  • 芸術   ・・・ 71点(+ 7.3)
  • カルチャー・・・ 63点(ー 0.6)
  • 総合   ・・・631点(ー 8.3)

※()の中は平均点との差

 

振り返り

全体的に見てみると、自分が思っていたより正当数が多かった

解いた感触としては、半分あっていれば良いかなという程度だったので500点台くらいだと思っていた

自信ない問題もある程度合っていたんだな。

 

言語に関して自分でも得意かなとは思っていたが、実際に結果に出てくれて良かったし嬉しい

本当に周りよりは、やや得意ジャンルなようだ。

 

芸術も平均より少し高いけど、吹奏楽経験者なので、音楽の問題は何となく知っているものも多かった。

後は割と絵画の名前とかはリンクさせやすいから覚えていたのかなぁ。

でも結果としては意外な部類。

 

社会、国際、生活のジャンルは酷いもんだ。

特に時事問題には弱いのは分かっていたが、全然解けない問題も多かった。

 

社会とかは「あ~、これなんだっけ~」と昔覚えていた問題も多かったので、その辺の知識はもう一回確認しないとだめだね。

国際関係は単純に知識不足な感じがするので、勉強しなおし。

点数的にも国際ジャンルがあと5点で足切りラインになってしまうので、これは良くない。

 

あと5時間(実際には4時間で出てきた)という長丁場だったので、体力・集中力切れで間違えてしまった問題もあった。

見直し大事。

 

次回に向けて

もちろん、次回も受ける。

そして今度こそ合格をする。

 

ひとまず社会、国際、生活ジャンルをもう少し伸ばせるような勉強をしていく。

そのためにはまずはQuizKnockを見なくては(布教)

quizknock.com

www.youtube.com

【エクセル】計算50問テストを自動生成するシステムのひき算とわり算の設定が分からない【教育】

ここからの続き。

tohruyoshino.hatenablog.com

 

f:id:tohruyoshino:20200423150850j:plain

 

たし算とかけ算は簡単だけど、ひき算とわり算の設定が難しい!

難しいから、改めて書いておく。

 

前の数字をランダムに出すと、答えが意図しない数になり、

答えの数字として設定すると、狙った式になるかが分からない。

 

それぞれのメリット・デメリット

前の数をランダムにした場合

【メリット】

・前の数に目的の数字を出しやすくなる。

・意図した問題になりやすい

 

【デメリット】

・関数が複雑化する。

・答えの範囲を縛れない。

 

答えの範囲として設定した場合

【メリット】

・関数が簡単になる。

・答えの想定ができるので、テストしやすい。

 

【デメリット】

・こちらが狙いとした式になるか不明。

 

両取りしてみよう

だったら前の数はランダムで設定するけど、答えの範囲も設定できるようにしてみたら良いのでは?とも思った。

 

答えとしては無くは無い。

が、関数が死ぬほど複雑になるのと、まさしく”死に設定”が出てくる

 

例えば

 前の数:1000~800

後ろの数:  30~5

答えの数:  20~1

とかにすると、問題を作成することができない。

厳密には、前の数の設定が意味が無くなって死ぬ

 

勿論、それを回避する条件設定を作ることはできるが、そこまでして作るほどのものか?

あまりにも現実の設定から離れすぎているぞ。

 

結論

毎年使ってきた実感からすると、前の数より答えの範囲が未設定な方が使いにくいような気がする。

今までもそういう形式で使ってきたしね。

 

なので、以前と同じように答えの範囲を設定するような仕組みで作っていく。

続きはこちら。

tohruyoshino.hatenablog.com

 

【エクセル】計算50問テストを自動生成するエクセルをパワーアップさせたい【算数】

数年前に自動で計算50問テストができるエクセルファイルを作ったことがある。

 

元々は2年生を担任していたので、最初はかけ算の習熟のために作ったものだ。

なので一番最初に作った段階では、かけ算の問題が50問自動でできるだけであった。

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ところが実際に使ってみたら思いのほか便利で効果があったので、今度は四則計算が全て自動生成されるように修正をした。

以降、うちのクラスでは算数の最初の5分でひたすら50問テストを解くのが習慣になっている。

 

 

修正の動機

このシステムに大きな問題があるかと言えば、あまり無い。

小テストで実施することを前提に作られているので、細かい設定の必要が無かった。

 

では現実的な運用に耐えらえれるシステムを何故修正しようかと思ったかと言えば、1つはその細かい設定ができない部分が気になったことだ。

そしてもう一つがエクセルの技術が未熟な頃に作ったので、関数がごちゃごちゃいるのが気に食わないからだ。

  

なので今回は細かい設定にも耐えうるシンプルな設計を目指して修正していく。

 

問題点の概要

では「細かい設定」とは何か。

一番大きなものは、「たし算とかけ算」とか「ひき算とわり算」のように特定の組み合わせの自動生成ができないことだ

 

どの演算を自動生成するかは、先ほどの画像のこの部分を設定するのだが、

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ピンクの「ここから」「ここまで」に数字を入れると、下の黄色のマスの範囲から演算が選ばれる。

つまり『1から3まで』のようにすると、たし算、ひき算、かけ算が問題に現れる。

そのため「たし算とかけ算だけ」という選び方ができない

 

現実問題としてそういう選び方は殆どしないのだが、できそうなのにやっていないのが気に食わない

 

あと数字設定が雑。

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ここで数字を設定するのだが、たし算とかけ算の時は前と後ろの数をランダムで生成する。

 

ところがひき算とわり算でそれをやると、答えにマイナスや分数が出てしまう。

パッとやって計算力を上げる小テストなので答えは自然数で出したい。

そこで苦肉の策だが、後ろの数字はランダムで生成するが、

前の数字に関しては、ひき算はランダムで出てきた数を後ろの数字に足すようにし、わり算は後ろの数字に掛けるように設定している。

なんかごちゃごちゃした感がある。気に食わない。

 

そして最後、この設定のせいで関数がなんだかごちゃごちゃしているのだ。

前の数字に入っている数式はこんな感じだ。

 

=IF(C8=$V$17,D8*ROUNDUP(RAND()*($U$8-$U$9)+$U$9,0),

 IF(C8=$V$15,D8+ROUNDUP(RAND()*10,0),ROUND(RAND()*($U$8-$U$9)+$U$9,0)))

 

なーんかごちゃごちゃ感がある。もっと何とかなるやろ。

 

まとめると今回の修正点はこんな感じだ。

  • 「たし算とかけ算」のように任意の演算を選べるようにしたい
  • もうちょい上手い数字設定にしたい
  • 関数をきれいにしたい

そんなわけで以上の三点を修正していく。

 

問題点① 任意の演算を選ぶ

今までは1がたし算、2がひき算と、それぞれに番号が付いていた。

単純に考えれば、これが並び変わればいいだけなので、リスト化すればいいか。

 

別のシートに今と同じような表を作っておく。

出来上がったのはこちら。

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こんな感じで、どの計算をするかリストで選べるようにする。

とりあえずここはこれでいい。

 

問題点② 数字設定を考えつつ、関数をきれいにする

数字の問題と関数の問題は切っても切れないので、まとめて考える。

 

後ろの数字の関数をきれいにする

後ろの数字には今はこんな関数が入っている。

「=ROUND(RAND()*($V$8-$V$9)+$V$9,0)

 

Round関数の中に、任意の乱数を出す関数が入っている。

赤字の部分は任意の乱数を出すときの基本のような形なんだけど、実はもっと簡単な方法があった。

 

Randbetween関数だ

これは最小値と最大値を設定すると、その中で任意の乱数を出してくれる。

変えるとこんな感じ。

=RANDBETWEEN($V$8,$V$9)

 

入れ子構造が無くなったので、割とすっきりした。

 

特定の演算子をランダムで出したい

演算子はさっきの表から選べるようにした。

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問題は選んだ演算子をランダムで選択できるようにすること。

 

今まではこんな関数が入っている。

「=VLOOKUP(ROUND(RAND()*($U$12-$U$13)+$U$13,0),$U$14:$V$17,2,TRUE)」

分からなくはないが、ごちゃごちゃ感もある。気に食わない。

もっとシンプルに行ける気がする。

 

要は「ある範囲からランダムに選択する」数式ができればいいわけだ。

ある範囲(列)から特定の文字を引っ張ってくるのは、まあIndex関数だな。

 

「=INDEX($U$12:$U$15,1,)」

赤の部分は演算子の範囲。今は行番号1なので「+」が引っ張ってきている。

この行番号をランダムにしたい。じゃあRandbetween関数やん。

 

「=INDEX($U$12:$U$15,RANDBETWEEN(1,4))」

でもこれだと1行目~4行目でランダムになる。

今だと、3,4行目は空白だからでなくていい。

じゃあ最大値を2で止めるには?

 

とりあえずCountA関数を使えば「空白でないセルの個数を返してくれる」ので、行けるかと思ったが、なんか上手くいかない。

あ、表の演算子の部分は空白に見えて、数式があるからか…

 

ならば解決策が2つある。

1つ目が演算子の左隣りの「たし算」「かけ算」との表をCountA関数の範囲にする。 

2つ目がCountbrankを使って、空白(数式も空白とみなされる)を数えて、4から引く

 

1つ目:=INDEX($U$12:$U$15,RANDBETWEEN(1,COUNTA($T$12:$T$15)))

2つ目:=INDEX($U$12:$U$15,RANDBETWEEN(1,4-COUNTBLANK($U$12:$U$15)))

 

うーん、どちらもあまり変わらない!

しかし2つ目は数式を定義すれば、もっと短くなる気がする!

 

「$U$12:$U$15」の範囲を「演算子」と設定する。すると、こうなる。

「=INDEX(演算子,RANDBETWEEN(1,4-COUNTBLANK(演算子)))」

 

最近知ったのだけど、名前定義はとても便利。

慣れている人ならすぐに活用すべきテクニック!

kokodane.com

 

最後は前の数字だ。

 

前の数字を細かい設定しつつ、関数をきれいにする

前の数字は演算によって、それぞれ数字を設定したい。

とりあえずマスを分けてみる。

f:id:tohruyoshino:20200423150850j:plain

 

たし算とかけ算の場合は簡単。

ここに入力した範囲内でランダムに数字が出るようにすればいい。

単純なRandbetween関数をする。

 

ひき算とわり算の場合は難しくて分からなくなったので、こちらで整理して考える。

tohruyoshino.hatenablog.com

 

結論として答えの範囲を設定することにしたので、表をこんな感じにする。

f:id:tohruyoshino:20200423173542j:plain

 

方針が決まったところで、実際に関数を組み立てていく。

それぞれの四則計算についてどうなるかと言えば、こういう計算をする。

  • たし算・・・表の範囲で数字をランダムに出す。
  • かけ算・・・表の範囲で数字をランダムに出す。
  • ひき算・・・表の範囲で数字をランダムに出し、それを後ろの数字に足す。
  • わり算・・・表の範囲で数字をランダムに出し、それを後ろの数字に掛ける。

そのため、まず「表の範囲で数字をランダムに出す」ところを組み立てる

 

基本はRandbetween関数でいく。

まずたし算(+)の場合。

「=RANDBETWEEN(U8,U9)」

 

以下かけ算(×)、ひき算(-)、わり算(÷)の場合とずらしていきたい。

じゃあさっきの表があるからHLOOKUP関数だな

 

「=RANDBETWEEN(HLOOKUP(C8,$U$7:$X$9,2,),HLOOKUP(C8,$U$7:$X$9,3,))」

こんな感じになった。これで「表の範囲で数字をランダムに出す」ことができた

この数式に「ランダム数字」という名前を付けておく。

 

あとは条件分岐なので、以下のように設定。

  • たし算orかけ算 → ランダム数字
  • ひき算     → ランダム数字+後ろの数字
  • わり算     → ランダム数字×後ろの数字

 

出来上がった数式がこちら。

「=IF(OR(C8=$U$7,C8=$V$7),ランダム数字,IF(C8=$W$7,ランダム数字+D8,ランダム数字*D8))」

 

よーし、そこそこシンプル!!

数式の名前定義ってめちゃくちゃ大事だね!!

 

無かったら、こうよ。

「=IF(OR(C8=$U$7,C8=$V$7),RANDBETWEEN(HLOOKUP(C8,$U$7:$X$9,2,),HLOOKUP(C8,$U$7:$X$9,3,)),IF(C8=$W$7,RANDBETWEEN(HLOOKUP(C8,$U$7:$X$9,2,),HLOOKUP(C8,$U$7:$X$9,3,))+D8,RANDBETWEEN(HLOOKUP(C8,$U$7:$X$9,2,),HLOOKUP(C8,$U$7:$X$9,3,))*D8))」

 

うーん、えぐい。

 

仕上げ作業

後は細かいレイアウトを調整して、印刷サイズを増やす。

今はA4版で作っていたので、B5版とB4版も作る。

B4版はもちろん100問設定。

 

そして完成!

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やったー!できたー!

完成してみると分かる。

前とほとんど変わらねぇ。1日何をやっていたんすかねぇ

 

しかし中身を見てみると以前よりはるかにスマートに細かい設定ができるようになった。

関数も短くなって、満足

 

これも欲しい方がいたらツイッターとかでDMしてくれれば、差し上げるのでどうぞどうぞ。

今日はここまで。

【オンライン授業】前にやった授業が遠隔でもできそうなので紹介する【臨時休校】

最近オンライン授業が話題になっているのが、以前やっていた授業はオンラインでもできそうなので知見の共有として書いておく。

 

学校の現状

勤務校は東京にあるので非常事態宣言を受けて、4月も休校している。

うちの自治体は東京の中でも決定が速かったと思われ、4月1日にはほぼ正式に決定していた。

 

個人的には異動したてであったので、予想していたとはいえ、なかなか慣れるのにも対応にも辛いものがあった。

始業式と入学式は行い、児童に教科書とドリル教材などを渡して、後はおうちで頑張ってねという形になった

最初は登校日の設定などあったが、事態が進むにつれて、結局それも無くなってしまった。

 

教員も最初はローテーションで勤務の予定だったが、全員在宅勤務の命令が変更になり、今もその状況である。

在宅勤務が始まった当初は教材研究をするくらいで正直仕事らしいことは何もできなかったが、1週間くらいしたらテレワークのシステムが出来上がったので、今は前より少し仕事らしいことができている。

 

首都圏に関しては、今は多くの学校がこのような感じだと思う。

ただ休校にもならず、休校になっても職員は出勤という学校も聞いているので、うちの学校は良い方なのかなとも思っている。

 

オンライン授業しないのは怠慢か?

大人はこんな感じだが、子供の方はどうなっているかと言えば、宿題の説明のための動画を撮ったり、お手紙をホームページに上げたりしたが、それきりである。そもそも在宅勤務で何もできない。

 

外国の状況を見てみると、オンライン授業とかでちゃんと学習を進めている国もあり、流石だなとも思う。

しかしスムーズに導入されているところもあれば、下の記事を見るとそうでもないところもあるようだ。とはいえ、悲鳴は上げつつもオンライン授業は導入されているわけで、ちゃんと参考にしたほうがいい。

toyokeizai.net

 

では日本ではどうかと言われると、オンライン授業をやっている所は圧倒的に少数だろう。

一部では「日本でもオンライン授業を早く導入しろ」「外国に比べて遅れている」「子供が来なくて教員は暇なんだから働け」という論調もあったりするが、吉野から見てみると、やってもいいならやるよといった感じだ。

 

これは吉野が情報系が得意なので少し強気に出られるが、気になるのはオンライン授業をやりますと言った時に日本では家庭がちゃんと対応できるかだ。

個人的な予想では、上の記事のように慌てるものの8割くらいの家庭では対応できると予想している。

 

しかし公教育の難しいところは残りの2割をどうするかということになる。

機器がありません。設定ができません。そうですか。それならば残念ですが諦めてくださいとはいかない。

そういう対応を考えると、オンライン授業のハードルが少しずつ上がってしまう。

 

因みに今回の事態で何もできないことに対して、情報機器を使った対応を教員がやってこなかったツケのように言われることがあるが、学校に機器を配備する予算を渡さなかったのは行政の問題である。

じゃあBYODは?となると、例えば貧困家庭に対して、授業で使うから情報機器を準備しておいてねというのは、高額な物なので学校からの要求基準を超えていると思われる。そこらへんで公立と私立の違いが出てくる。

 

よくチョークと黒板の昭和から変わらない教育と揶揄されるが、変わらない状況を招いたのは教員だけのせいではないと思う。

 

因みに現状の学校で使う物品の中で、家庭が負担する最も高額な物はおそらくランドセルだろう。

それでもせいぜい5~6万円。しかも6年間、毎日使うことが保障されているされている物だ。

 

BYODで行くということは、現状で言うならランドセルと同レベルで情報機器を使えということだ。

個人的にはできるけど、全国的には厳しくない?

 

革命兵器「chrome book」

いつまでも昭和の授業をやっているかと言うと実はそうでもない。

学習指導要領も改訂されるたびに新しい教育技術が生み出されるし、情報機器に関しても昔よりはちゃんと配備されている。

 

その最たる例として、以前に吉野がいた自治体では数年前にchrome bookが導入された。

最近では地上波、Youtube問わず広告がよく出てくるので知名度も上がったのではないか。

 

単に新しいパソコンが導入されたというのとは少し違う。

chrome bookは今までのパソコンとはちょっと思想が異なるからだ。

 

簡単に言えば、「オンライン上で何でもやりましょう」ということ。

細かい説明は省くが、chrome bookはオンライン上でデータを操作することが前提にしている。

そのため『情報共有』の点で今までのパソコンよりも圧倒的に優れているのだ。すぐシェアしちゃう。

 

現在、導入を考えている自治体も多いようで、そう考えると前の自治体は珍しく先見の明があったなと思う。でも多分、決め手は価格

 

 

chrome bookをどう使う?

chrome bookは教員全員と、児童用に40台配備された。

 

唐突に配備されたので、最初はどう使うか悩んだが、総合などの調べ学習で検索マシンとして使うことが一番使いやすいことに気が付いた。

今までの調べ学習は遠いパソコン室へ行ったり、全然立ち上がらないパソコンを眺めなくてはいけなかったり、検索ページに規制がかけられたりと色々な制約があった。

それがクラスで30秒以内に検索に入れるようになるのだから、それはそれは楽である。

でもそれはchrome bookじゃなくてもいいんだよね。

 

chrome bookの最大の強みは情報共有

Gsuiteを用いた授業をしなくては強みを生かせていないことになる。

 

そのため実際にドキュメントとかスプレッドシートを活用した授業をやってみた。

これは共同編集できるワードとかエクセルだと思ってもらえればいい。

 

やったらどうなった?

実際にこれらを使って授業をしてみた。

結論から言えば、クラスから会話が無くなった

 

悪い意味ではなく、全てのコミュニケーションをオンライン上で行っている

なので授業中は図書館張りの静けさ。通常の授業から考えると気持ち悪いくらい静か。

 

教師もオンライン上に課題を出すので、殆ど話さない。

冒頭の1、2分説明し、残りはせいぜい「新しい課題を出したよ」くらい。

 

45分間ほぼ話さないにも関わらず、児童の学びは凄まじい勢いで深まっていく

今まで意見の共有というと、個人が挙手をして全体で発言したり、グループの中で話し合ったりというのが一般的であった。

 

しかしchrome bookだと全員の意見が、全員にすぐに共有される

圧倒的な情報量に増えた分、今までよりも学びが深まっていくわけだ。

 

ただこの授業スタイルは、今の教師には受け入れがたいだろうなとも思った。

アナログ派の先輩曰く、「やっていることの凄さも分かる。効果が圧倒的にあるのも理解できるけど、この状況に俺が耐えられない気がする」と言っていた。 

 

それくらい今までの授業からすると異質な風景であった。

では実際にどんな授業をやったか簡単にまとめてみる。

 

ドキュメントを使った国語の授業

ドキュメント(ワードのようなもの)を使った国語の授業。

 

ドキュメントに物語の本文が書いてあるので、自分が気になった文や何かを考えた部分にコメントをつけていく

そのコメントにさらに思ったことや自分なりの答えなどを返信する。

実際には「この場面ではなんで○○なんだろうね?」→「△△なんじゃない?」→「××だからだ。○○見ると分かるよ」のようなコメントの流れになる。

 

リアルだと、黒板の模造紙(本文)を貼り、児童が思ったことを発表して先生が書いていくアレに近い。

しかしオンラインだと文章のあらゆる所で40人近くが思ったことをどんどん書いていくので、恐ろしい情報量になる。

 

こういう授業をリアルのグループでやると、学級として成熟していないとふざける雰囲気になったりするが、それもほぼ無い。

時折、変なコメントを書いたりする子もいるのだが、リアルと違って関わらなくていいのでスルーされていく

これもある意味オンラインの良さかなと思った。

 

スプレッドシートを使った道徳や社会の授業

スプレッドシート(エクセルのようなもの)を活用した道徳や社会の授業。

 

子供の名前が縦にばーっと並んでいて、その隣のセルが自分の意見を書くためのワークシートになる。

道徳とか社会とか、1つ発問してそこに自分のセルに意見を書いていく。

例えば「○○について、あなたはどう思いますか」という発問に対して、全員が自分のセル(ワークシート)に思い思い書いていく。

 

皆で同時に書いているから、他の人の意見を見ることができる。

答えが考えつかない子は優秀な子を参考にしたり、書き終わった子は他の子の意見を見て、自分の意見に付け加えたり、考えを修正したりしていた

 

あとは「○○の資料で分かったことを書きましょう」みたいなタイプは、皆でがーっといっぺんに書いていく。別にかぶってもいいし、とにかく書いていく。

今までは一人ずつ指名して教師が書いてとやっていたところが、一気に共有できる。早い。

 

提出したら

国語の授業で意見文などの文章を書いたりすることがある。

このタイプの授業は、「書き方のポイントを指導→下書き→先生の直し→清書」というのがよくある流れだ。

この授業もchrome bookでやってみたが、これは非常に楽になる。

 

書き方のポイントはある程度指導する。

当時はリアルの教室なので、見本文を渡してそれに沿って話をした。

 

あとは内容の構成を整えられるようにしてから、ドキュメントにいきなり書かせる。

パソコン上なので下書きという作業がいらない。間違えたら、その場で直す。

 

このタイプの授業は、文章を書けない子も出てくる。

なので、あらかじめクラス掲示板(google classroom)に全員分の文章(これは児童が編集していると随時更新される)をアップロードしておき、書き終わった子の文章を見本に書いていく。

 

そして書き終わった子から教師に提出する。

教師は提出されたものを確認して、コメントと点数をつけて返却する。

100点満点の文章でも改善点はコメントで教えるので、本人が納得するまで文章を訂正し再提出する。

〆切の時に提出されたものが 、最終的な点数になる。

 

単元の最初は書き方のポイントの説明などで多少話していた。

しかし後半は、子供の「先生、提出しましたー」と教師の「○○さん、返却しましたー」しか話さない状況になってくる。

本当に教室にいる意味が無い

 

オンライン授業できないの?

今、紹介した授業はどれも教室で行っていたが、教室でやる意味は全くない。授業中、誰も話さないもん。

chrome bookを使ったが、googleアカウントさえ持っていればGsuiteは使えるので、家のPCとかでもネットワークに繋がればできる。

 

なので「オンライン授業できないのか?」という問いに対する答えはこうだ。

やろうと思えば、割とすぐにできる

 

問題は、教員全体がこのレベルには遥かに達していないことと、前述した通り「オンラインで授業やるからアカウントを用意して、設定しておいてね」って言っても、分からずに困る家庭が出てくることだ。

オンライン授業の難しさはそこらへんにもある。